石岡市医師会の会報について[:読書:]
当院の病院紹介と、今年度より石岡市医師会の理事となった上道治医師の挨拶につきまして、石岡市医師会より依頼がありました。現在、執筆している最中です。
逆流性食道炎の患者様が増えており、連日で逆流性食道炎の手術(ラパトゥーペイ)を行っております。現在144例です。
昨年9月にご紹介いたしました3テスラ―MRIは、2/6(月)より稼働致しました。現在、順調に稼働中でございます。
山王台病院が導入しましたこの3テスラ―MRIは、日本初フルデジタル3テスラ―MRIで、今まで発見できなかった2?程度の腫瘤も発見できるようになり、早期発見治療に期待されております。
また、開口径が70?あり、体格の大きな患者様、閉所恐怖症の患者様に対し、短時間で検査ができ、安心感をご提供できます。
ご希望によっては、以前受けられた検査のデータが記憶されますので、次回検査される際でも同じポジションでの検査ができ、フォローアップが可能です。
地域の皆様に最高の医療をご提供するために日々頑張っております。
健康診断、人間ドック、検査・受診のお問い合わせは、山王台病院まで是非お問い合わせください。
※MRI(磁気共鳴映像法)
MRIは、放射線被ばくが無く、生体に害を与えずに優れた画像が得られます。
また、筋肉や脂肪組織内の病変も描写できます。
山王台病院
お問合せ先
0299-26-3130(代表)
H24年3月17日(土)につくば国際会議場にて第228回茨城外科学会の開催が予定されています。
当院より2演題応募致しました。
演題
下大静脈・腎合併切除によって切除し得た
右副腎隣接巨大paraganglioma の1例
演者 幕内幹男
抄録
症例は48歳男性、右上腹部痛の為受診、腹部CT、MRI等で右副腎に隣接したφ10?の巨大腫瘍を認めた。CT angio で腫瘍は下大静脈を後腹膜より著明に圧排、浸潤を強く疑わせ、下副腎動脈及び腎動脈背側枝をfeederとするものであった。尿中VMA(+)、血液検査ではfunctional tumorは否定できなかった。高血圧は認めず質的診断には至らなかったが、malignancyを強く疑い右副腎に加え右腎及び下大静脈を合併切除し、肉眼的に完全切除し得た。下大静脈浸潤部が腎静脈頭側にあったが、幸いにclamp後左腎静脈圧の上昇はなく、V-V shuntを行わずに合併切除、形成縫合した。病理所見はmalignant paraganglioma、下大静脈浸潤(+)であった。paragangliomaは稀な傍神経節由来の腫瘍であり、後腹膜腫瘍中2%程度と報告されている。同腫瘍の良性悪性の病理所見による明確なcriteriaは確立していないが、他臓器浸潤のある例は悪性度が高いとの報告があり、今回我々はen bloc切除し得たparagangliomaを経験したので報告する。
演題
腸重積で発症したメッケル憩室の一治験例
演者 志村 浩
抄録
症例は17歳 女性。腹痛、嘔吐を主訴に来院。腸重積の診断で緊急入院となった。CT上、上行結腸内の先進部はリング状に描出され、回腸の一部が先進部となっている可能性が示唆された。腸重積の好発年齢ではない為、器質的病変の存在が強く疑われ、メッケル憩室による腸重積を念頭に置き手術に臨んだ。
腹腔鏡補助下に小開腹。先進部に胡桃大の腫瘤を触知した。malignancyも完全には否定できなかったものの、若年でもあり、画像上メッケル憩室の可能性が高く、過大手術は不利益と判断し、ハッチンソン手技による整復を行った。先進部は回腸末端より約60?口側の憩室であった。その為、同部も含めて約10?の回腸切除を行い、病理診断にて粘膜層内に胃底腺が存在することが確認され、メッケル憩室と診断した。
メッケル憩室は、胎児期の卵黄管が遺残した真性憩室であり、回盲弁より0.6〜1.3mの回腸の腸間膜付着部対側に存在する場合が多い。メッケル憩室が腸重積の原因となることは比較的稀で、術前の診断は困難な場合が多い。今回、術前に診断し得た症例を経験したので報告する。